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2012年2月 8日 (水)

愛知県と名古屋市の不協和音

下に並べた2つの記事を読む限り、やはり減税日本の政策には無理があったのだった。また、中京都構想もどこぞの臭構想同様、中身がなく、制度さえ変えれば何かバラ色の将来が待っているという看板倒れの構想だったことがよく分かるはずだ。

それに大阪都構想もやはり堺屋太一氏の発言からも明らかなように、最終的には大阪都はなくなり、結局大阪市も大阪府も解体するということのようだ。

先般、橋下市長との討論(テレビ朝日)では、押されっぱなしだった山口教授も活字ということもあってか、はっきりと正論を言われている。私も基本的にはこれらの問題について、山口教授の言っていることに分があると考えている1人だ。

いずれにしても、ニアイズベターなら、基礎自治体をもっと重視すべきで、世界的な潮流からしても、大都市の解体はまさにガラパゴス的な発想に過ぎない。

どれだけの名古屋市民が名古屋市を解体したいと考えているのだろうか?

連携「蚊帳の外」河村市長、大村知事と握手なし

 既成政党を批判し、手を携えてきたはずの連携に亀裂が生じた――。

 昨年2月の「トリプル投票」や11月の「大阪秋の陣」で、名古屋市の河村たかし市長と共闘してきた大阪市の橋下徹市長が先月31日、「河村さんが減税をどんどん打ち出すなら、政策が違う」と今後の連携に難色。愛知県の大村秀章知事も、東京都の石原慎太郎知事、橋下市長との3大都市圏による連携を推し進める中、ひとり蚊帳の外に置かれた河村市長は、孤立感を深めている。

 「減税でなければ政治ができないと言っていたら、私は1人になってしまう」。愛知県庁で1日、急きょ開かれた記者会見で、大村知事と並んで座った河村市長は、橋下市長発言への感想を聞かれ、不機嫌な表情のまま、こうぼやいた。

 また、「国民にも減税を期待する声はあり、経済政策を考える中で根底的なものだ」と改めてその意義を強調。「少なくとも(橋下さんには)『増税反対』とは言ってもらいたい」と語り、維新の会との連携に、なお期待を寄せた。

 一方、東京と愛知、大阪の3大都市圏での連携を模索している大村知事は、「河村市長との盟友関係はこれからも変わらない。大都市の自立を目指し、連合軍でやっていける」と強調した。

 記者会見は、名古屋市博物館で県と市が共同で行う文化事業に関する発表で、大村知事の要請で当日になって急きょ、設定され、河村市長も同席。大村知事の3大都市連合や政治塾の発足に不快感をあらわにしてきた河村市長へ配慮し、2人の協力関係をアピールする狙いもあったようだが、市長は担当者の用意したコメントを読んだ後は、うつむいたままだった。

 大村知事は会見中、隣の市長に何度も目をやって、三英傑など歴史の話題などを振ったが、河村市長は関心を示すこともなく浮かない表情。2人は目を合わす機会もほとんどないまま、会見は30分ほどで終わった。

 ◆握手もなし

 終了後、必ず見せる共同会見での“お決まり”の握手を、記者団から促されても、市長は「まあ、ええですわ」と拒み、立ち去った。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120202-OYT1T00217.htm2012年2月2日10時54分  読売新聞)

追跡2012:大村・愛知県知事と河村・名古屋市長、深まる溝 識者に聞く /愛知

 河村市長らの政治手法や都構想の狙いについて、山口二郎・北海道大学教授と、大阪府市統合本部特別顧問を務める作家の堺屋太一さんに聞いた。

 ◇制度を変えればよくなるというのは幻想--北海道大学教授・山口二郎さん

 トリプル投票では政権交代後の政党政治に対する不満が示されたのでしょう。減税政策が支持されたわけではなく、地方議会に対する不信感を背景に議会をやり玉に挙げた河村市長が市民の期待を集めたのです。背景には、力を持ったリーダーを直接選び、トップダウンで物事を決めていく政治を希求する人が増えてきたことがあります。

 中京都構想、大阪都構想は手続き論に過ぎません。政治の重要な課題は、国民から税金を集めてどう使うかにあり、制度をいじることにエネルギーを投入してもあまり意味はありません。

 統治機構を変える話は20年前からあり、選挙制度、中央省庁再編と仕組みをいじってきました。しかし、仕組みが新しい政治を作るわけではありません。府県と市の仕事は異なり、二重行政はそれほどないのです。現状で何が悪いのか説明しないまま、制度を変えればよくなるというのは幻想に過ぎません。

 例えば、愛知県犬山市では国の学力テストを拒否するなど独特な教育行政が行われました。現行の仕組みでもその気になればできるわけで、仕組みを変えたらよくなるというのは問題のすり替えです。

 首長を中心にした新党構想が言われています。衆院選に間に合えばインパクトがあるでしょうが、首長新党が国政で何をするのか。「民主はだめ、自民もだめ」以上のメッセージは何なのか。実現すべき政策がないのに新党を作っても、民主党政権の失敗の繰り返しになるだけです。

 ◇明治以来の中央集権はもはや通用しない--作家、大阪府市統合本部特別顧問・堺屋太一さん

 大阪都構想は、大阪府と大阪市、堺市をなくし、大阪都という広域自治体と特別自治区という身近な基礎自治体10あまりに再編する構想です。現在は国が大きな権限を持ち、政令指定都市が府県の役割の一部を担い、府県も基礎自治体の役割を一部担っています。国、府県、政令市の三重行政を解消し、国の権限を減らし、広域自治体と基礎自治体の役割分担をはっきりさせるのです。

 将来は大阪都を突破口に道州制に移行します。大切なのは、単に府県の合併ではなく、国の権限を大幅に移譲する地域主権型にすることです。国の仕事は防衛、外交、通貨の発行などで、文部科学省、厚生労働省などを廃止し、道州に権限も人材も移管します。

 日本は明治以来の中央集権体制がいまだに続いています。それが90年ごろまではうまくいきましたが、もはや通用しなくなりました。「ニア・イズ・ベター」。身近なところで決めた方がよい、という考え方で、地域ごとに合った政策をしないとだめです。衰退する日本の経済社会を変えるには、政権交代や政策の変更ではなく、その基にある仕組みを変えなければならないのです。

 大阪市の橋下徹市長が大阪都を主張するのは歴史的必然です。愛知県と名古屋市の場合、広域自治体中京都として、基礎自治体をどんな形にするのか、まだよく見えていません。これからは規格大量生産の近代工業社会ではなく、多様な知価社会の時代です。身近な地域に権限を任せることが必要なのです(http://mainichi.jp/area/aichi/news/20120205ddlk23010143000c.html:毎日新聞)。

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